コロナ禍で結婚式を挙げました

コロナ禍での結婚式の準備〜当日までの日記

式どころか何もできやしねえ

 

2020年3月、結婚関係イベントは無期限延期となり、私たち夫婦はTVゲームに勤しむ日々を送っていた。
在宅勤務→TVゲーム→ウーバーイーツ夕食。
完全に引きこもりである。

 

 


ところで、私は沖縄が好きだ。
沖縄の何が好きかと言われると、全部だ。
観光、自然、料理、音楽、人…。
高校の修学旅行で初めて訪れてから、その全てに夢中になった。
(ちなみに都立高校の修学旅行の行き先は毎年違うことが多い。沖縄が当たり年と言われていた。私はラッキーだった!)
少しでも沖縄に近づきたくて、大学入学後のアルバイト先は沖縄居酒屋にした。
楽しすぎてみっちり4年間お世話になった。
そして大学3年生の時に再び沖縄の地に足を踏み入れる機会があり、それ以来なんだかんだほぼ毎年お邪魔している。
2015年からは夫(当時は彼氏)と、私の誕生日月に行くようになった。

 

 

 


…2020年ももちろん沖縄旅行をするつもりであった。
コロナ前までは。
4月には、緊急事態宣言なるものが発令された。
今では日々耳にする言葉だが、当時の私には「これはいよいよやばいんだ、本当にちゃんと意識して生活しよう、軽い気持ちで外出はもうしない、スーパーと薬局だけにする、結婚してからもほぼ毎週実家に帰ってご飯食べてぬくぬくしてたけどそれもしばらくやめよう」と心に決めるほどの効力があった。


百貨店やデパートが思いのほか休業するところが多く、出かけたくても出かける場所もなかったように思う。
こんなに化粧品や服を買わなくなるのは初めてだった。
飲食店も軒並み休業。
もはや娑婆に用はなくなっていた。
今思い出すと、街から人がいなくなった景色は不謹慎だがとても面白かった。ディストピア感があって。


ただ、私の大好きなバイオハザード3の待望のリメイクが4月に発売されたので、引きこもるにはちょうどよかった。
子供の頃に夢中になったゲームがリメイクされて目の前に現れることの感動を味わえるのは大人の醍醐味。
バイオ3リメイクのエンディング曲を自分の式のエンドロールに使用するのは、この頃はまだまだ先の話。

 

 

 

ゴールデンウィークも💩製造機として過ごし、5月の終わり、緊急事態宣言が解除となった。
自分の我慢がどれだけ影響したかはわからないが、これでようやくコロナも夏にはいなくなってくれるような気がして、とてもいい気分だった。


ただ、やはり結婚式となると、たくさんのゲストを招待するわけで、その中にはもちろん高齢者や基礎疾患を持っている方もいる。
コロナは簡単に死んでしまう感染症だ、志村けんが教えてくれた。
万が一のことがあってはならない。
まだまだ式のことは考えられそうになかった。

 

 


しかし、毎年していた沖縄旅行。
脳裏に浮かぶ青い海青い空。
自然に笑顔が溢れてしまうほどの美味しい料理。
聞こえて来る観光業界の悲鳴。


私たちは感染対策をしっかりして沖縄に迷惑をかけないことを条件に、大好きな沖縄へお金を落としに行こうと決めたのだった。